そこで昭和50年代後半から色々なアイディアが案出されました。この時色々な対立概念が現われ、ホットな議論が闘わされました。
例えば、
1、カップやステムの表面は骨とのフィッティングのデザインさえ良ければ、つるつるでも良いのか、表面はざらざら、つぶつぶの方が良いのか。
2、ざらざらとつぶつぶの間ではどちらが良いのか。
3、ステムの安定性を得るためには大腿骨のどの辺りにフィッティングさせたら良いのか。
4、人工骨頭型と従来型はどちらがより良いか。
5、骨と人工股関節の固着のためにアパタイト(人工骨)を表面に塗布した方が良いのか、等々です。
1、セメントレス人工股関節
2、マイクロアンカーリング間の優劣
3、近位固定 vs 遠位固定
について
1、に関していえば、表面がつるつるなステムは早期に緩みを生じてしまうことが分かり使われなくなりました。
また2と3に関して言えば、つぶつぶでもざらざらでも、どちらも現在まで命脈を保っていますから、一応優劣不明ということになるでしょう。
4、バイポーラー人工股関節 vs 従来型 について
4、人工骨頭型はポリエチレンが早期に摩耗することが分かり、ポリエチレンの摩耗粉が緩みの原因となることから使われなくなりました。